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    2009年09月27日

    【ゲーム】親父狩り令

     
    ポケモンHG つづき

    ポケットモンスター ハートゴールド 〜デューク・リーグ挑戦編〜

    デュークは家の前からワニノコに乗った。
    オカンは家にいるのに見送りにもこない。

    一緒にいるコダックは滝を登るための雑用だ。コダックをこんな形で使うとは思っていなかった。
    コダックの代わりにボックスに預けられたヒノアラシはすねていた。

    途中エリートトレーナーがいたのを、今や手持ち最強となったヨルノズクがじんつうりきでなぎ払った。
    そんな調子で27番道路、26番道路を越えた先に、一軒の家があった。
    いつもどおり気にせずに家に入ると、一人の女の人がいた。
    女の人は、チャンピオンロードに挑戦する人の笑顔が一番嬉しいとか言って休ませてくれた。
    デュークは正直この女はやばいと思ったので早めに立ち去ることにした。
    庭にあったぼんぐりはしっかりといただいておいた。
    俺は通りすがりのぼんぐらーだ。

    -チャンピオンロード-

    エリートトレーナーの女の子たちと電話番号を交換しまくっているうちに、山が大きく口を開けている場所に行きついた。
    チャンピオンロード…。
    大袈裟な名前がついているが、入ってみれば何のことはない、くらやみのほらあなと大差ない。
    ただ一つ違うのは、やせいのポケモンたちが殺伐としていることくらいだろう。
    一瞬でも気を抜けばゴローンがじばくしてくる。そんなところだ。
    言ってる傍からサンドがゴローンのじばくに巻き込まれて倒れた。まぁ岩を砕いたり動かしたりはできるので問題はない。
    しかしこの道、不便極まりない。もっとも、一度出口まで辿り着けばみんなそらをとぶで行き来するんだろうから仕方ないのだが…

    それなりに苦戦しながらもなんとか出口が見えた。
    この向こうはセキエイ高原。ポケモンリーグ本部がある場所だ。
    「ォラァ!!」
    外の明かりに導かれて足を進めようとしたデュークを、何者かが呼び止める。
    聞き覚えのある声だ。忘れたくても忘れられない。
    「くぁw背drftgyふじこlp;@:」
    ヤスだ。やれやれ…

    ヤスはポケモンバトルをしろと言ってきた。
    手持ちのポケモンはみんなグッタリして、戦えるポケモンはたったの3匹だったので勝負はしたくなかったが、デュークの意志が介入する余地はなかった。
    勝負は圧倒的だった。

    「○×△♯!?」

    まったく、どうやってチャンピオンロードを通ってきたやら…
    ヤスのポケモンがまったくの無傷だったことから考えても、間違いない。
    あいつは“ズル”をしたんだろう。改造ソフトダメ、ゼッタイ。

    コテンパンにされたヤスは出口がすぐそこにあるにも関わらず元の道を戻っていった。
    デュークはよっぽど教えてやろうと思ったが、それはそれでメシウマなので放っておいた。


    外に出ると眼前に今まで見たどの建物よりも立派な建物がそびえていた。
    デュークは思わず「ぉおぅ…」と声をもらした。
    とりあえずあめが落ちていたので拾った。うまかった。

    さっきコテンパンと言ったが、実はヤスとの戦いに余裕はなかった。
    最初から3匹しか戦える状態になかったのだから当たり前と言えば当たり前だ。
    ひとまず中に入ってポケモンたちを治療してもらった。


    ここに来ても、デュークには少しも恐れはなかった。
    デュークは迷うことなく四天王の待つ扉をくぐった。
    ここまで一度もつまづいたことはなかった。
    まいこさんたちは大層に持ち上げてくれたし、ホウオウも自分を選んだ。
    四天王なんかに負けるわけがない。それくらいの気持ちでいた。


    扉をくぐった先でデュークを迎えたのは仮面の男。
    男はエスパー使いのイツキと名乗った。
    軽く言葉を交わし、お互いが臨戦態勢に入る!!
    「ゆけ、ネイティオ!!」
    「はは…ネイティオか……頼むぞ、メリープ」
    デュークはかつて連れていたネイティを思い出して苦笑いをした。
    「(メリープは素早さに欠ける…だが後手に回ってもネイティオはひこう持ち。ほうでんが当たれば…)」
    「ネイティオ!さきどり!!」
    さきどりによって、ネイティオがほうでんをコピー。電気を放つ!
    「しめた!メリープはでんきタイプ…効果はいまひとつだ…!
    メリープ!本物のほうでんをお見舞いしてやれ!!」
    「甘いな、デュークくん。メリープをよく見たまえ!」
    「何!?」
    メリープはからだがしびれて動けない!!
    「ば・・・ばかな…!!」
    「はははっ!ネイティオ!サイコキネシスだ!!」
    強力な念動波がメリープを襲う。
    メリープは立ち上がれなくなった。
    「くそっ…ならばこいつだ!いけ、ワニノコ!!」
    モンスターボールから出たワニノコは横目でちらりと倒れたメリープを見た。
    今までに感じたことのない空気にワニノコは息を呑み、攻撃を繰り出そうとしているネイティオを睨んだ。
    「ワニノコだと…?」
    「ふん、進化していないからといって甘く見るなよ…」
    「いや失礼、10年程前にもこのポケモンリーグにワニノコを連れてきた男がいたのを思い出しただけだ…いくぞ!!」
    ネイティオは目で捉えられないスピードでワニノコの目の前に迫った。
    「ワニノコ!こおりのキバだ!」
    「遅い!ネイティオ!!」
    ネイティオが先制してワニノコに一撃を与える。
    「…!ワニノコ!!」
    ワニノコは倒れそうになった。しかしもう一度メリープに目をやり、歯を食いしばって立ち上がった。
    「いいぞワニノコ!こおりのキバでネイティオを沈めろ!!」
    「…やはり君は甘いな、デュークくん。」
    「!?」
    デュークがネイティオを探すが、ネイティオが見当たらない。
    「どういうことだ!!」
    「さっきの攻撃は『とんぼがえり』。攻撃をした後に他のポケモンと入れ替わるわざなんだよ…代わりはこいつだよ、いけ!ルージュラ!!」
    ルージュラがワニノコのこおりのキバを受け止める。
    「弱点を付いているつもりだろうが…君の攻撃はぬるい…!
    せめて今の攻撃、『かみくだく』ならば分からなかったかも知れないね…」
    「………」
    デュークは言葉が出なかった。勝負は決した。



    「デューク、コトネちゃんが心配して来てくれたわよ…」
    「あ、いいんです。また来ますから!」

    あれから一週間。デュークはイツキに負けてからずっと部屋にこもっていた。
    初めて味わう挫折と恐怖。
    もう戦いたくないとすら思うようになっていた。
    「…Wiiでもやるか…」
    あれほどたぎっていたデュークの情熱は完全に失せていた。
    「伝ポケに選ばれてロケット団も倒した俺が今となっては引きこもりか…」
    部屋に転がったモンスターボールを手に取り、デュークはフッと笑った。怒った。そして泣いた。

    「デューク?今日もコトネちゃんが来てくれたわよ。…今日も出てこないの?」
    「うるさいな!ずっと家にいるだけの母さんに俺の気持ちなんかわかるかよ!!」
    つい悪態をついてしまった。
    母さんは静かに話し出す。
    「…母さんにはデュークの気持ちはわからない。でも、どうして傷付いたのかは母さんにはわかるわよ。」
    母親の言葉に少しだけ耳を貸す。
    「人にはそれぞれ大切なものがある。失敗したり失ったりして傷付くってことは、それがその人にとって大切なものだっていう証拠なのよ…。出てきなさいとは言わないわ。好きなだけそうしていればいい。デュークの心が前に向いたら、また歩き出せばいいのよ。」
    そう言って母は階段を降りていった。
    デュークは考えた。泣きも笑いも怒りもしなかった。ただ夜になるまで考えた。
    そしてその夜、生まれて初めて母親の偉大さに気が付いた。


    「…よし。」
    翌朝、デュークは服を着替え、かばんに道具を詰め込んだ。
    すごいきずぐすり、ダウジングマシーン、ブロムヘキシン。
    もちろん手持ちポケモンたちのモンスターボールもしっかり持った。
    ベッドでワニノコが飛び跳ねて喜んでいる。
    しずかに階段を降りると、母親がいつものように座っていた。
    「母さん…」
    「!デューク…そう、行くのね。」
    「ありがとう母さん。なんか…ごめん。」
    「何言ってるの、私はデュークの母さんなのよ?」
    母親が言った言葉の意味は全然わからなかった。しかし何故だかすごい力のある言葉だと感じた。
    「母さん、これを預かって欲しいんだ。」
    「あら、お金じゃない。」
    デュークは母親に手持ちの金のほとんどを渡した。それは今までにトレーナーたちからしょうきんとしてもらったお金だ。
    「デューク、あなたこんなにお金持ってたの?」
    「…本当はもっと持ってた。この間負けた時に取られたんだ。」
    ポケモンバトルに負ければしょうきんを渡すのがルールだ。
    「俺は1からやり直したい。これは母さんに預けておきたいんだ。自分で持っていなければしょうきんで持っていかれることもない。」
    「デューク、あなたひょっとしてお金のことで悩んでいたの…?バカねぇ、どうでもいいのよ、お金なんて。大切なのはそんなことじゃないわ。」
    「…」
    会話はここで途絶えた。
    デュークは何も言えなかった。何か言おうとすれば言葉より先に涙が出そうだった。
    「…行ってきます。」
    「いってらっしゃい。気を付けるのよ。コトネちゃんには母さんから話しておくわね。」
    母親の言葉がいちいち暖かく感じた。


    家を出てすぐにポケギアを取り出し、電話をかけた。相手はもちろんコトネだ。
    母さんはああ言ったが、「母さんから電話しておく」というのは「自分で電話しなさい」という意味だと思った。
    「…あ…コトネ?あの…」
    こちらが話し出す前にコトネがしゃべりだした。
    「あ、デュークくん!今どこにいるの?」
    コトネはいつもどおりだった。本当にありがたかった。
    コトネは何も聞かずに他愛もない会話をして電話を切った。

    家から出たものの、行く当てはなかった。
    ジョウト地方ではデュークがホウオウを捕まえた噂が広まり、デュークとポケモンバトルをしようなどという者はほとんどいなかった。
    まともに話してくれるのはコトネとガンテツさんくらいか…そう思うと心が折れそうだった。
    いっそ自分もからてだいおうのように洞窟にこもって修行をしようかとも考えた。
    その時だった。突然ポケギアが鳴った。
    「もしもし、デュークくん?たまには勝負しない?」
    デュークは心底驚いた。誰も相手にしてくれないと思っていたのに、わざわざ電話でバトルの申し込みがきたのだ。
    相手はつりびとのミノルだった。
    その日、デュークはつりびとのミノルとピクニックガールのミズホとバトルに明け暮れた。

    そしてデュークは思った。
    自分は1人じゃない。今まで出会ってきたすべてのトレーナーが自分を応援してくれている。
    灯台のふなのりゲンキも、たんパンこぞうのゴロウも、みんな仲間なんだと。
    デュークは修行をしなおし、もう一度ポケモンリーグに挑戦しようと心に決めたのだった。


    ポケットモンスターハートゴールド 〜デューク・リーグ挑戦編〜

    おわり


    まぁこんな感じです。
    今日日曜日なのでミノルとミズホがいっぱい勝負してくれましたw
    金も経験値もそんなにはもらえなかったけど、今の状態だと結構助かりますね。

    途中の引きこもりのくだりは完全にオリジナルですけど、家に帰って部屋でポケモンと戯れたり、おかあさんにお金をほぼ全額預けたりしたのは本当です。
    イツキ戦の様子を少し細かく書きましたけど、これも会話はともかく戦闘の内容は割と本当だったりしてw
    もうレベルも50前後なのに、チコリータ・ヒノアラシ・ワニノコがすぐやられちゃうんですよねー
    やっぱり進化って大切ですね!

    あ、でもこれ書きながらまた挑戦してカリンさんには会えました!
    ヘルガーで全滅しましたけど!ヘルガーツヨスwww


    つづきはまた後ほど〜
    あ、タイトルの親父狩り令ってのはミノルさんいっぱいぼこることのことです。
    いろいろ調べながらプレイしてたらゲンキタイムとか書いてあって吹いたw
    早く来い来いゲンキタイムwww


    おわし

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    posted by デューク at 23:39| 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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    Tracked: 2009-09-28 02:08